※本記事はアフィリエイト広告を含みます。

先週は米中間選挙の結果がそのまま株式市場に跳ね返りました。上下両院を制した民主党がAI向けのデータセンターに規制をかけるとの見方が広がり、5日の米国市場でフィラデルフィア半導体株指数が12%安、ナスダック総合は5.52%下げています。これを受けた6日の東京市場では日経平均が3,643円13銭安の5万7,434円77銭と、下げ幅は歴代3位、約半年ぶりに6万円を割り込みました。

一方で同じ6日の米10月雇用統計は非農業部門雇用者数が16万5,000人と予想の2.5倍で、ドルは買われています。週間の強弱はスイスフランが首位、資源価格の急落で豪ドルが最下位でした。今週は10日の米10月消費者物価指数が最大の材料で、主要国の中央銀行会合はありません。

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1. 先週の金融市場まとめ(11/2~11/6)

■ 主要銘柄の週間騰落

銘柄 金曜終値 週間騰落率 週間レンジ(H/L)
USD/JPY 158.480 +0.58% 158.690 / 157.700
EUR/USD 1.1143 -0.15% 1.1228 / 1.1143
EUR/JPY 176.650 +0.49% 177.900 / 176.650
GBP/JPY 211.600 +0.28% 213.420 / 211.600
AUD/JPY 108.810 -1.80% 110.990 / 108.810
GBP/USD 1.3352 -0.30% 1.3471 / 1.3352
日経平均 57,434.77 -9.25% 63,081.86 / 57,434.77
NYダウ 51,285.73 -0.94% 53,356.12 / 51,285.73
S&P500 7,376.86 -2.68% 7,688.62 / 7,353.73
ゴールド(NY金) 4,074.90 +4.51% 4,113.50 / 3,940.40
WTI原油 90.83 -12.76% 96.46 / 88.12

※週間騰落率は先週金曜NY引けに対する金曜NY引けの変化率。週間レンジは月~金の終値ベースの高安。為替はみんかぶの公表四本値とYahoo!ファイナンス、株価指数はYahoo!ファイナンス、NY金とWTI原油は報道の確定値です。

■ 主要ニュース

  • 民主党の圧勝がAI関連株に跳ね返り、半導体は12%安(11/5):4日の米中間選挙で民主党が上下両院を制したことを受けて、5日の米国市場でAI関連株がまとめて売られました。フィラデルフィア半導体株指数は12%安と2020年以来の下げ幅で、エヌビディア・マイクロン・ブロードコム・インテルがそろって下落しています。きっかけは、民主党がデータセンターの建設に慎重な姿勢を見せたことです。電力料金の上昇や地元の負担を理由に許認可が厳しくなれば、AI向けの設備投資の伸びが鈍るという読みが広がりました。ナスダック総合は1,421.51ポイント安の24,315.00(-5.52%)、S&P500は-4.36%、ダウは1,833ドル06セント安の51,523.06です。VIXは16.61から28.18へ一日で7割上がり、10月30日に付けた23.93をあっさり超えました。
  • 日経平均が3,643円安、下げ幅は歴代3位で6万円を割った(11/6):前日の米国株安をそのまま受けて、6日の東京市場は寄り付きからAI関連の多くが売り気配で始まりました。日経平均は3,643円13銭安の5万7,434円77銭で、下落率は5.96%です。下げ幅としては歴代3位で、6万円を割ったのは約半年ぶりになります。寄り付き後に5万6,700円台まで下げたあとは下げ渋りましたが、戻しきれませんでした。東証プライムの売買代金は12兆4,800億円に膨らみ、全業種が下落しています。ロシアの子会社4社が大統領令で一時的な管理下に置かれたと開示した日本たばこ産業が制限値幅いっぱいまで下げた一方、業績の上方修正と増配を出した不動産会社には買いが入りました。週間では-9.25%で、11銘柄のなかで突出した下げです。
  • 米10月雇用統計は16.5万人、失業率は4.1%へ下がった(11/6):22時30分に出た非農業部門雇用者数は16万5,000人増で、予想の6万5,000人の2.5倍でした。失業率も予想の4.2%に対して4.1%へ下がり、平均時給は前月比0.4%(予想0.3%)、前年同月比3.1%(予想2.9%)とどちらも上振れています。10月のFOMCで据え置きが決まったあと最初の雇用統計で、12月9日の利上げを見込む動きが強まりました。ドル円は158円58銭まで上げたあと158円00銭へ押し戻され、終値は158円48銭です。もっとも24時の11月ミシガン大学消費者態度指数(速報値)が51.0(予想48.0)と改善しながら、1年先の予想物価上昇率は4.6%から4.3%へ低下したため、ドルの上げはそこで止まりました。同じ時刻に出たカナダの10月雇用は4,700人減(予想1万5,000人増)、失業率6.7%(予想6.5%)と弱く、カナダドルは対ドルで売られています。
  • イングランド銀行が4.00%へ利上げ、9人全員が賛成(11/5):政策金利を3.75%から4.00%へ0.25%引き上げました。票は9人全員が利上げに賛成で、マン委員は0.5%幅の引き上げを主張しています。3月以降5回目の利上げで、ベイリー総裁は会見で追加の利上げを支持する論拠があると述べました。短期金融市場は12月の追加利上げを55%ほど織り込んでいます。ただしポンドは週間の強弱で5位(-0.06%)にとどまりました。利上げ自体が前もって織り込まれていたうえ、5日に出た10月の建設業購買担当者景気指数が43.6(前回46.1)と落ち込み、景気の弱さが意識されたためです。今週12日には7-9月期の国内総生産(GDP)速報値が出ます。
  • 豪準備銀行は4.85%へ利上げ、それでも豪ドルは8通貨最下位(11/3):政策金利を4.60%から4.85%へ引き上げましたが、決定は6対3で3人が据え置きを主張しました。ブロック総裁は、現時点では待機して今後のデータを確認することが恐らく賢明だと述べています。豪ドルは週間で–AUD -2.08%と8通貨の最下位でした。利上げが織り込み済みだったことに加えて、原油をはじめ資源価格が週を通して下げ、5日からの株安でリスクを取る動きが引いたことが重なっています。豪ドル米ドルは週間-2.36%で14ペア中いちばん大きく動き、豪ドル円も-1.80%の108円81銭です。利上げした通貨が最下位になるという並びは、10月のカナダに続いて2度目になります。
  • 原油は週間12.76%安、中間選挙がイラン情勢の見方を変えた(11/2~11/6):WTI原油12月限は10月30日の104ドル12セントから、6日は90ドル83セントまで下げました。週間の下落率12.76%は11銘柄で日経平均に次ぐ大きさです。2日にイラン政府が対外交渉の権限を与えられたと伝わって7ドル66セント下げ、4日には中間選挙の敗因にガソリン高を挙げたトランプ大統領の発言から一日で8.29%下げて88ドル12セントまで落ちました。週後半はホルムズ海峡でのタンカー攻撃が伝わって91ドル台へ戻しましたが、週前半の下げは埋まっていません。原油安で物価の上振れ懸念が和らいだぶん米国債が買われ、10年債利回りは4.93%から4.86%へ下がりました。
  • NY金は週間4.51%高、株安と金利低下で買い戻された(11/2~11/6):NY金12月限は10月30日の3,898ドル90セントから、6日は4,074ドル90セントへ戻しました。週間+4.51%で、11銘柄のなかで唯一の大幅高です。前の週に52週安値(3,879ドル42セント)を付けた反動に加えて、4日の原油急落で米金利が下がったこと、5日からの株安で避難先が探されたことが重なりました。5日には40ドル50セント高の4,113ドル50セントまで上げています。6日は雇用統計の上振れで金利とドルが上がったぶん38ドル60セント下げましたが、週の上げはほぼ残りました。株が崩れた週に金が買われたのは、換金売りが優先された前の週とは逆の動きです。
  • メキシコ中銀が予想外の利下げ、スウェーデン中銀は3年ぶりの利上げ(11/4~11/5):5日のメキシコ銀行は据え置き予想に反して6.50%から6.25%へ引き下げました。票は3対2で、ボルハ・ヒースの両副総裁が利下げに反対しています。声明はこの水準を長めに保つことが物価目標への収れんを助けるとしており、当面は動かさない構えです。一方4日のスウェーデン中銀は1.75%から2.00%へ3年ぶりに利上げしました。10月の消費者物価は前年同月比0.9%と低いものの、燃料と食品の期間限定の減税が物価を押し下げているだけで、その影響を除いた伸びは3.0%だと説明しています。同じ4日のポーランド国立銀行は3.75%で7会合連続の据え置き、5日のノルウェー中銀も4.50%で据え置きました。
  • 米9月の求人件数が752万件、予想を36万件上回った(11/3):9月の雇用動態調査(JOLTS)求人件数は752万3,000件で、予想の716万2,000件を上回りました。前回値も707万9,000件から719万件へ上方修正されています。この日がドルを週間2位の強さへ押し上げる起点になり、ドル円は158円77銭まで上げて200日移動平均線の158円60銭付近を試しました。4日の10月ADP雇用統計は8万6,000人(予想6万6,000人)、5日の新規失業保険申請件数は18万9,000件(予想19万6,000件)と、週を通して雇用はどれも強い数字が並んでいます。一方で4日の10月ISM非製造業景況指数は54.5(予想54.8)、サービス部門の購買担当者景気指数の改定値は57.9から56.1へ下方修正され、雇用の強さとサービス業の勢いがかみ合わない週でもありました。
  • ユーロ圏の物価は4.0%へ加速、ただし小売とサービスは弱い(11/4~11/6):4日の10月消費者物価指数(HICP、速報値)は前年同月比4.0%で、前回の3.8%から上がりました。食品とエネルギーを除くコアは2.5%で横ばいです。物価が目標の2%から離れたぶん12月17日の欧州中央銀行(ECB)への関心は残りますが、同じ週の実体経済の数字は振るいませんでした。4日のフランスの10月サービス部門購買担当者景気指数の改定値は48.4から46.2へ下方修正され、6日の9月小売売上高は前月比-0.7%(予想-0.1%)です。ユーロは週間の強弱で3位(+0.17%)ですが、これはユーロが買われたというより資源国通貨が売られた結果の順位で、ユーロドルは-0.15%の1.1143ドルとほぼ動いていません。

■ 主要指標の結果

発表日 指標 前回 予想 結果
11/2(月) ユーロ圏10月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値) 52.4 52.4 52.7
11/2(月) ドイツ9月小売売上高(前月比) 1.3% 0.4% -2.0%
11/2(月) 米国10月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値) 56.0 56.0 54.9
11/2(月) 米国10月ISM製造業景況指数 54.5 54.6 55.5
11/3(火) 豪準備銀行(RBA)政策金利 4.60% 4.85% 4.85%
11/3(火) トルコ10月消費者物価指数(CPI、前年同月比) 29.73% 29.50% 29.77%
11/3(火) 米国9月雇用動態調査(JOLTS)求人件数 707.9万件 716.2万件 752.3万件
11/3(火) 米国9月製造業新規受注(前月比) 0.1% 1.2% 1.8%
11/4(水) ニュージーランド7-9月期四半期失業率 5.6% 5.5% 5.7%
11/4(水) スウェーデン中銀(リクスバンク)政策金利 1.75% 2.00% 2.00%
11/4(水) ポーランド国立銀行(NBP)政策金利 3.75% 3.75% 3.75%
11/4(水) フランス10月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値) 48.4 48.4 46.2
11/4(水) ユーロ圏10月消費者物価指数(HICP、速報値、前年同月比) 3.8% 4.0% 4.0%
11/4(水) ユーロ圏10月消費者物価指数(HICPコア、速報値、前年同月比) 2.5% 2.5% 2.5%
11/4(水) 米国10月ADP雇用統計(前月比) 9.0万人 6.6万人 8.6万人
11/4(水) 米国10月ISM非製造業景況指数(総合) 54.9 54.8 54.5
11/4(水) ブラジル中央銀行(BCB)政策金利 13.75% 13.75% 13.75%
11/5(木) ドイツ9月製造業新規受注(前月比) -10.6% 4.5% 4.4%
11/5(木) ノルウェー中銀(Norges Bank)政策金利 4.50% 4.50% 4.50%
11/5(木) 英国10月建設業購買担当者景気指数(PMI) 46.1 46.1 43.6
11/5(木) イングランド銀行(BOE)政策金利 3.75% 4.00% 4.00%
11/5(木) チェコ中銀(CNB)政策金利 3.75% 4.00% 4.00%
11/5(木) 米国前週分新規失業保険申請件数 19.4万件 19.6万件 18.9万件
11/5(木) メキシコ銀行(Banxico)政策金利 6.50% 6.50% 6.25%
11/6(金) ドイツ9月鉱工業生産(前月比) 2.0% -0.1% 0.7%
11/6(金) ユーロ圏9月小売売上高(前月比) 0.1% -0.1% -0.7%
11/6(金) カナダ10月新規雇用者数 -6.83万人 1.50万人 -0.47万人
11/6(金) カナダ10月失業率 6.5% 6.5% 6.7%
11/6(金) 米国10月非農業部門雇用者数変化(前月比) 2.9万人 6.5万人 16.5万人
11/6(金) 米国10月失業率 4.2% 4.2% 4.1%
11/6(金) 米国10月平均時給(前年同月比) 3.0% 2.9% 3.1%
11/6(金) 米国11月ミシガン大学消費者態度指数・速報値 48.0 48.0 51.0

■ 週間の通貨強弱&騰落率TOP5

週間の通貨強弱&騰落率TOP5
1位 ++CHF   +0.89%
2位 ++USD   +0.77%
3位 +EUR    +0.17%
4位 +JPY    +0.10%
5位 -GBP    -0.06%
6位 --CAD   -0.79%
7位 --NZD   -1.22%
8位 --AUD   -2.08%

首位は++CHF +0.89%でした。5日からの株安で避難先として買われたぶんがそのまま残っています。2位の++USD(+0.77%)は3日の求人件数と6日の雇用統計がどちらも上振れたことが効きました。上位2つは株安と米指標という別々の理由で買われています。

最下位は–AUD -2.08%で、3日に利上げがあったにもかかわらず8通貨の底でした。原油が週間12.76%下げるなど資源価格が崩れ、株安でリスクを取る動きも引いたためです。7位の–NZD(-1.22%)と6位の–CAD(-0.79%)も同じ流れで、カナダドルは6日の雇用が4,700人減と弱かったぶんも乗りました。

1位のスイスフランと8位の豪ドルの差は2.97ポイントで、前週の1.20ポイントから大きく開いています。株が崩れた週としては円が4位(+0.10%)どまりで、ドルとフランに買いが向かったぶん円の出番は限られました。

順位 通貨ペア 週間騰落率 金曜終値
1位 AUD/USD -2.36% 0.6866
2位 AUD/JPY -1.80% 108.810
3位 NZD/USD -1.51% 0.5548
4位 CHF/JPY +1.19% 193.270
5位 USD/CAD +1.09% 1.4130

TOP5のうち3本が資源国通貨の売りで、豪ドルが2本、NZドルが1本入りました。1位の豪ドル米ドル(-2.36%)と2位の豪ドル円(-1.80%)は、利上げを済ませた通貨が資源安と株安に押し切られた形です。3位のNZドル米ドル(-1.51%)も同じ並びで、オセアニア通貨がそろって売られました。4位のスイスフラン円(+1.19%)だけが買われた側で、株安の避難先としてのフラン買いが円買いを上回っています。5位の米ドルカナダドル(+1.09%)は、原油安とカナダの弱い雇用が重なってカナダドルが売られたぶんです。

首位の変動幅2.36%は前週の0.98%から2倍以上に広がり、通貨の値動きも週の後半で大きくなりました。

■ 平均値幅(1日あたり)

平均値幅(1日あたり)
  • 市場全体:主要6ペアの今週の平均値幅は、今月平均の1.18倍(6本中6本が今月平均超え)
  • ドル円:今週105銭/今月88銭/半年94銭(今週は今月平均の1.20倍)
  • ユーロドル:今週76pips/今月66pips/半年57pips(今週は今月平均の1.15倍)
  • ユーロ円:今週130銭/今月110銭/半年107銭(今週は今月平均の1.19倍)
  • ポンド円:今週148銭/今月127銭/半年133銭(今週は今月平均の1.17倍)
  • NYダウCFD:今週1,345ドル/今月805ドル/半年624ドル(今週は今月平均の1.67倍)
  • ナスダック100:今週1,130pt/今月744pt/半年590pt(今週は今月平均の1.52倍)

※値幅は1日の高値と安値の差(前日終値を含む真の値幅)。今週=直近5営業日、今月=直近20営業日、半年=直近130営業日の1日あたり平均です。

2. 今週の金融市場(11/9~11/13)

■ 経済指標カレンダー(JST・重要度★3優先)

日付 時刻 国 指標・イベント 重要度 前回 予想
11/9(月) 10:30 中国 10月消費者物価指数(CPI、前年同月比) ★★ 0.9% 0.8%
11/9(月) 10:30 中国 10月生産者物価指数(PPI、前年同月比) ★★ 5.0% 5.3%
11/9(月) 26:25 英国 ベイリーイングランド銀行(BOE)総裁、発言 ★★ - -
11/10(火) 08:50 日本 9月国際収支・貿易収支 ★★ -6,877億円 -2,258億円
11/10(火) 16:00 ノルウェー 10月消費者物価指数(CPI、前年同月比) ★★ 3.4% 3.7%
11/10(火) 18:00 南アフリカ 7-9月期四半期失業率 ★★ 33.6% -
11/10(火) 22:30 米国 10月消費者物価指数(CPI、前月比) ★★★ 0.6% 0.3%
11/10(火) 22:30 米国 10月消費者物価指数(CPI、前年同月比) ★★★ 3.7% -
11/10(火) 22:30 米国 10月消費者物価指数(CPIコア、前月比) ★★★ 0.3% 0.2%
11/10(火) 22:30 米国 10月消費者物価指数(CPIコア、前年同月比) ★★★ 2.6% 2.8%
11/11(水) 16:00 ドイツ 10月消費者物価指数(CPI、改定値、前年同月比) ★★ 2.8% 2.8%
11/11(水) 18:45 ユーロ圏 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、発言 ★★ - -
11/12(木) 16:00 英国 7-9月期四半期国内総生産(GDP、速報値、前期比) ★★★ 0.5% 0.7%
11/12(木) 16:00 英国 9月月次国内総生産(GDP、前月比) ★★★ 0.1% 0.0%
11/12(木) 16:00 英国 9月鉱工業生産(前月比) ★★ 0.8% -0.4%
11/12(木) 19:30 インド 10月消費者物価指数(CPI、前年同月比) ★★ 5.54% 6.00%
11/12(木) 22:30 米国 前週分新規失業保険申請件数 ★★ 18.9万件 19.3万件
11/12(木) 24:00 米国 10月中古住宅販売件数(年率換算) ★★ 399万件 385万件
11/13(金) 19:00 ユーロ圏 7-9月期四半期域内総生産(GDP、改定値、前期比) ★★★ 0.4% 0.4%
11/13(金) 22:30 米国 10月卸売物価指数(PPI、前月比) ★★ 1.3% 0.4%
11/13(金) 22:30 米国 10月卸売物価指数(PPIコア、前月比) ★★ 0.7% 0.3%
11/13(金) 25:00 ロシア 7-9月期実質国内総生産(GDP、速報値、前年比) ★★★ 1.3% 1.0%

■ 今週のテーマ

  • 10日の米10月消費者物価指数が今週の軸:22時30分に出ます。前月比の予想は0.3%で前回の0.6%から鈍る見込み、コアは前月比0.2%(前回0.3%)、前年同月比は2.6%から2.8%へ上がる予想です。6日の雇用統計が16万5,000人と強かったので、ここで物価も上振れれば12月9日の利上げはほぼ固まります。逆に鈍れば、先週の株安が利上げ観測の後退という形で一度巻き戻る余地が出ます。手がかりが分かれているのが今回の難しいところで、4日の原油急落は物価を下げる方向、ミシガン大学調査の1年先の予想物価上昇率が4.6%から4.3%へ低下したのも同じ方向です。一方で平均時給は前年同月比3.1%へ加速しています。13日22時30分の10月卸売物価指数も同じ論点の続きです。
  • AI関連株の下げがどこで止まるか、日経平均は6万円を回復できるか:先週の主役はここでした。5日のフィラデルフィア半導体株指数12%安、6日の日経平均3,643円安と続いたあと、6日の米国市場ではナスダック総合が1.09%戻して24,579.42、シカゴの日経平均先物も5万8,255円まで買い戻されています。下げが一日で止まったのか、それとも戻りを売られるのかが今週の見どころです。株安が続けば円が買われやすくなりますが、先週は株が崩れても円は4位どまりでした。株安がそのまま円高になるとは限りません。VIXが28.18から25.64へ下がった水準からさらに落ち着くかどうかも見ておきたいところです。
  • 12日の英国GDPと13日のユーロ圏GDP改定値:どちらも7-9月期の数字です。12日16時の英国の国内総生産(GDP、速報値)は前期比0.7%への加速予想で、同時に9月の月次GDP(前月比の予想0.0%)と鉱工業生産も出ます。イングランド銀行が5日に4.00%まで利上げしたばかりで、9日26時25分にはベイリー総裁の発言も予定されています。先週の建設業購買担当者景気指数が43.6まで落ちているので、利上げを続けられるだけの景気があるかが論点です。13日19時のユーロ圏GDP改定値は前期比0.4%と、速報値から変わらない予想ですが、ユーロ圏は6日の小売売上高が-0.7%と弱く、物価4.0%との落差が開いています。
  • 主要国の中央銀行会合がない週で、金利の織り込みがどう動くか:今週は会合がありません。先週は豪州・英国・スウェーデン・チェコが利上げ、メキシコが利下げと動きが集中していたので、材料は指標だけになります。12月の会合は8日の豪州から18日の日銀まで並んでいて、今週の物価と景気の数字がその下地をつくります。新興国では10日の南アフリカの7-9月期失業率(前回33.6%)、12日のインドの10月消費者物価指数(予想6.00%、前回5.54%)が出ます。9日の中国の10月消費者物価指数(予想0.8%)と生産者物価指数(予想5.3%)も、資源国通貨が売られた先週の流れが続くかを測る材料です。

3. ドル円とユーロドルの現在位置

■ドル円 日足分析

※日足チャートにボリンジャーバンド(21)の±2σと200SMAを表示

ドル円は狭い範囲を行ったり来たりする、典型的なレンジ相場。流れに乗って利を伸ばすようなトレードには向いてないですね。

重要な通貨同士のペアなので当然チェックはしますが、売買は当分しなくていいかな、という感じです。

■ユーロドル 日足分析

※日足チャートにボリンジャーバンド(21)の±2σと200SMAを表示

下降後にもみ合っていたところ、もう一度下げるかも?という形です。

先々週、先週はユーロ売りが目立ってましたが、この動きは再度始まるか?

4. 気になる通貨ペア:GBPNZD

うーん、強い。マイナーな通貨ペアであっても、こういう明確なトレンドが出ているのなら、狙っていきたいところ。

デイトレ以上の値幅を取っていくなら、多少スプレッドが広くてもこうやって流れが強ければ問題ありません。

5. 世界の金利動向

■ 先進国の政策金利(11/8時点・出典:外為どっとコム)

国・地域 政策金利 直近の動き 次回会合
日本(日銀) 1.25% 2026年9月 +0.25% 12月18日
米国(FRB、Federal Reserve Board) 3.75-4.00% 2026年9月 +0.25% 12月9日
ユーロ圏(ECB、European Central Bank) 2.50%(預金ファシリティ) 2026年9月 +0.25% 12月17日
英国(BOE、Bank of England) 4.00% 2026年11月 +0.25% 12月17日
カナダ(BOC、Bank of Canada) 2.50% 2026年10月 +0.25% 12月9日
豪州(RBA、Reserve Bank of Australia) 4.85% 2026年11月 +0.25% 12月8日
ニュージーランド(RBNZ) 2.75% 2026年9月 +0.25% 12月9日
スイス(SNB、Swiss National Bank) 0.00% 2025年6月 -0.25% 12月10日
ノルウェー(Norges Bank) 4.50% 2026年9月 +0.25% 12月17日
スウェーデン(リクスバンク) 2.00% 2026年11月 +0.25% 12月16日

■ 新興国の政策金利

国・地域 政策金利 直近の動き 次回会合
香港 4.25% 2026年9月 +0.25% 12月10日
中国(最優遇貸出金利・1年) 3.00% 2025年5月 -0.10% 11月20日
ブラジル(BCB) 13.75% 2026年6月 +0.25% 12月9日
南アフリカ(SARB) 7.25% 2026年9月 +0.25% 11月19日
トルコ(TCMB) 36.00% 2026年10月 -1.00% 12月10日
メキシコ(Banxico) 6.25% 2026年11月 -0.25% 12月17日
ロシア(CBR) 14.00% 2026年7月 -0.25% 12月18日
ハンガリー(MNB) 5.50% 2026年8月 -0.25% 11月17日
チェコ(CNB) 4.00% 2026年11月 +0.25% 12月17日
ポーランド(NBP) 3.75% 2026年3月 -0.25% 12月2日

先週は会合が8つ並び、4つで金利が動きました。利上げは3日の豪州(4.60%→4.85%)、5日の英国(3.75%→4.00%)とチェコ(3.75%→4.00%)、4日のスウェーデン(1.75%→2.00%)です。利下げは5日のメキシコだけで、6.50%から6.25%へ、しかも据え置き予想に反した動きでした。据え置きはポーランドとノルウェー、ブラジルの3つです。英国は9人全員が賛成した一方で豪州は6対3、メキシコは3対2と、票の割れ方は国によってかなり違います。今週は主要国の会合がありません。次に動くのは12月で、8日の豪州から始まり、9日に米国とニュージーランドとカナダとブラジル、10日にスイスとトルコ、16日にスウェーデン、17日にユーロ圏と英国とノルウェーとメキシコとチェコ、18日に日本とロシアと続きます。

主要15通貨の金利見通しマップ

主要15通貨の金利見通しマップ

15通貨のうち利上げ局面にあるのは英国・豪州・カナダ・南アフリカ・スウェーデンの5行で、先週の4行から1行増えました。会合が8つ並んだので区分は3つ動いています。

3年ぶりに利上げしたスウェーデン中銀をタカ派寄りの据え置きから利上げ局面へ移し、9月に利上げしたあと今回は据え置いたノルウェー中銀は逆に、利上げ局面からタカ派寄りの据え置きへ下げました。必要なら利上げすると述べているので含みは残ります。

マイナー通貨ではメキシコ銀行を中立の据え置きから利下げ局面へ移しました。据え置き予想に反して6.25%へ下げたためです。トルコ中銀は利下げ局面のままで次回は12月10日、据え置きを続けるハンガリー国立銀行は11月17日、ポーランド国立銀行は12月2日に会合があります。

6. FX業界ニュース

国内FX業者(金融庁登録の業者のみ)の今週の新着情報です。

  • 外為どっとコム:11月2日の午前7時から、入金額に応じてスワップポイントを最大30%増額するキャンペーンを始めました(関東財務局長(金商)第262号)。11月28日の午前6時55分までの約4週間で、対象はトルコリラ/円の買い、米ドル/トルコリラの売り、ユーロ/トルコリラの売りの3通貨ペアです。
    上乗せの幅は入金額で変わります。100万円以上なら期間中の平均スワップの30%相当、10万円から99万9,999円なら10%相当が加算されます。エントリーが要る企画で、申し込みが確認されたあとに建てた新規建玉だけが対象になる点は押さえておきたいところです。
    上乗せぶんは現金ではなくFXポイントで、2026年12月までに付与されます。同社はこの枠組みを毎月更新しており、10月分からそのまま続く形です。
    ▼外為どっとコム(公式)入金額に応じてスワップポイント最大30%増額キャンペーン
  • みんなのFX・LIGHT FX・楽天証券:米国が11月1日に夏時間を終えたので、各社の取引時間が11月2日から1時間ずつ後ろにずれました(関東財務局長(金商)第123号(トレイダーズ証券)、同第195号(楽天証券))。みんなのFXとLIGHT FXは、土曜の取引終了が午前5時50分から6時50分へ、火曜から日曜までの毎日のメンテナンスが午前5時50分から6時10分だったものが6時50分から7時10分へ移りました。
    楽天証券も11月2日の注文受付分から同じ変更を入れています。各社とも中身はほぼ共通で、日足の区切りが変わるため日をまたぐ持ち高の金利が付く時刻も1時間後ろになります。
    欧州と英国は10月25日にすでに冬時間へ移っているので、日本・欧州・米国がそろった時間割に戻りました。年末までこの時刻で動き、次に変わるのは来年3月です。
    ▼みんなのFX(公式)米国冬時間適用に伴うサービス時間の変更のお知らせ
  • GMOクリック証券:10月28日のお知らせで、11月3日の祝日もFXネオ・くりっく365・くりっく株365・外為OP・株BO・CFDのすべてをいつも通り取引できると案内しました(関東財務局長(金商)第77号)。国内の株式市場が休みでも、為替と商品は海外で動き続けるためです。
    FXネオの取引時間は午前7時から翌午前7時までで、この日はメンテナンスの中断も入りませんでした。くりっく株365は午前8時30分から翌午前6時まで、CFDは午前8時から翌午前7時までと商品ごとに違うので、祝日に建てるつもりなら自分が使う商品の時刻を見ておきたいところです。
    同社は11月28日からログイン方法をパスキー認証のみに切り替える予定です。10月の不正アクセス騒ぎのあとだけに、期限までに設定を確かめておきたいところです。
    ▼GMOクリック証券(公式)FXネオ・くりっく365・くりっく株365・外為OP・株BO・CFDは、11月3日(火)の祝日もお取引いただけます

7. シカウチから一言

たとえばこの記事ならポンドNZランドドルを取り上げているように、メジャーな通貨ペアに固執せず、そのときに明確なトレンドが出ているものを選ぶ考え方が、僕には合ってます。

この連載では日足のボリンジャーバンドでトレンドを判断しています。この分析を土台にしたトレードシステムを現在構築し、運用テスト中です。

いつかみなさんに提供できたらいいなと思います。

 


本配信はシカウチ(雑誌『外国為替』編集長)が個人として行っています。情報提供のみが目的であり、投資助言・売買推奨ではありません。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。本配信では金融庁登録の国内業者の情報のみを扱います。
配信元:シカウチ(雑誌『外国為替』編集長・個人)

ABOUT ME
シカウチ
FX雑誌「外国為替」の編集長。FX攻略.comの副編集長として11年間、取材・執筆・編集に携わったのちに独立。トレーダーとして、自動売買中心にFXの運用を行う。
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