グルトレ

グルトレを短期視点で運用するのはFXトレードの難しさ対策

2019年8月時点で、僕のメインのトレード手法となっているのは、グルトレ(グルグルトレイン)のEAを使った自動売買です。

なぜグルトレを使うのかは、このあとたっぷり書きますが、端的にいえば売買の難しさを解消するためです。FXって、上がるって分かっていて買っても、そんなに簡単に勝てないじゃないですか。この、予想が当たっていてもお金を増やすのが難しいという点をクリアするため、自分なりの解釈でグルトレを活用しています。

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1.グルグルトレインとは?

本家グルトレについて

グルトレは、川崎ドルえもんさんが開発したシステムトレードです。

こちらはamazonで売っている、ドルえもんさんのグルトレに関する著書。すべてはここから始まりました。僕もこの本を一通り読んで、面白いなと思ってグルトレの研究と運用を始めました。

グルトレは、いってしまえばトラリピとかループイフダンとかiサイクル2取引のような、リピート系自動売買の一種です。ただ、証券会社が自社商品として開発したわけじゃないので、どこのFX会社でも使えます。

また設定方法も、手動、証券会社のリピート系を利用、MT4でEA運用と幅広いです。例えばトラリピならマネースクエアでしか使えないので、このあたりの環境選びも面白いところです。

トレーダーの秋川匡人さんが運営しているブログで、グルトレの記事を書かせてもらったときの記事がこちら。

グルグルトレインのやり方、検証、必要資金、口座など総まとめ

マネーパートナーズのnano口座で連続予約注文を使うことを前提に、割と長期的なグルトレを運用するための情報や結果などをまとめてあります。このブログの短期方針とは手法の部分がちょっと違いますが、グルトレの基本的な思想は共通しているので、時間がある方は読んでみてください。

僕なりのグルトレ解釈

グルトレは、はっきりいって複雑で分かりにくい部分があります。FXや株の基本中の基本である、「安く買って高く売る、高く売って安く買い戻す、その差額が利益だったり損失」という部分とは、かけはなれた設計をされているためです。

リピート系には多かれ少なかれこういう部分があるため、図表を見たり、脳内でイメージしたりして、自分なりの解釈をまず持つことが大切。何らかの体系的な解釈をしていない状態で運用をしていても、納得感に乏しいため、不利な展開になったときにハンパにやめてしまうことにつながりかねません。

つまるところ、グルトレは図形的理解のようなものが必要です。どういう動きになったら儲かるのか、負けるのか、というところですね。

というわけで、まずはグルトレの基本と用語をサラッと解説します。ここでは買いグルトレを例にしています。数値は自由に設定できますが、もっともベーシックなドルえもんさんの著書にあるものを例にしています。

下の図を見てみてください。僕の脳内のグルトレイメージの最も端的な部分を図にしてみたものです。こちらをチラチラ見ながら、説明文章を読んでみてください。

グルトレのイメージ図

買いの子本体

10pips刻みに設置された、+50pipsで利食いする買いのイフダン注文群。損切りはしない

売りの子本体

10pips刻みに設置された、+50pipsで利食いする売りのイフダン注文群。損切りはしない

まずは、買いと売りの子本体。この2系統の注文群は、買いと売りが違うだけで、設置間隔と設置数、利食い幅は全て同じ。つまり子本体だけの時点では、グルトレは上下が対称な両建てとなります。

これが上の図の①買いと売りの子本体は、同じ取引枚数=両建ての部分に相当します。

買いのサポート

このサポートは両建てではなく、売買の方向があります。この例では、買いのグルトレなので、買い方向だけに100pips刻みで、子本体の10倍の枚数で買いの指値・逆指値注文を設定していきます(子本体がイフダンなのに、こちらが指値・逆指値なのは、決済注文を入れずにポジションを保有するだけだから)。

なぜ買いだけのサポートを入れるのかといえば、売りの子本体の含み損を相殺するためです。グルトレに限らず両建てをして、相場がどちらか一方向に進むと、片方のポジションが儲かり、もう片方のポジションは損失になります。

この例は買いのグルトレ、つまり上昇相場を狙った運用なので、投資家側は今から相場が上がると思っています。ですので、含み損となる売りの子本体のマイナス分を、買いの注文を持ちっぱなしにすることでカバーしようとする、これがサポートの役割です。上の図でいえば、②買いのサポートが、売り子本体の含み損を相殺するに相当します。

狙うトレンド方向に逆行する含み損をサポートで相殺しながら、10pips間隔に敷き詰められた50pipsの買いと売りの利食いで利益を貯めるというのが、グルトレの勝ちパターンであるわけです。

2.グルトレの勝ちパターン、負けパターン

買いのグルトレ(サポート注文が買い)の場合、どういう相場になったら勝ち、どういう相場になったら負けるかを把握していきましょう。実は多くの相場でグルトレは利益を出します。

a.急上昇した場合 ○

グルトレの得意な相場 急上昇
  • 買い子本体→利益確定を繰り返す
  • 売り子本体→あまり利食いにならず含み損が増えていく
  • 買いサポート→売り子本体の含み損をカバーする

買いの運用なので、上がればもちろん儲かります。ただもみ合うことが少なくなるので、上下にグルグルはあまりせず、そんなにたくさんは利食いしません。

b.じわじわ上がった場合 ◎

グルトレの得意な相場 ジリ上げ
  • 買い子本体→利益確定を繰り返す
  • 売り子本体→利益確定を繰り返しつつ、含み損も増えていく
  • 買いサポート→売り子本体の含み損をカバーする

急上昇より押し目が深い分、買いも売りも利食い回数が増え、なおかついったんは戻るので新規の注文も入りやすいので、非常に儲かる形です。

c.上がりも下がりもしなかった場合 ◎

グルトレの得意な相場 レンジ
  • 買い子本体→利益確定を繰り返す。含み損はあまりない
  • 売り子本体→利益確定を繰り返す。含み損はあまりない
  • 買いサポート→上がりも下がりもしないので、あまり影響がない

リピート系のイメージ通り、レンジ相場はやっぱり儲かります。上がりも下がりもしないので、子本体の含み損も少なく、サポートの含み損益も少ないため、口座全体の含み損も少なくなります。最もストレスなく運用できるパターンです。

ただし、レンジ相場が永遠に続くことはありません。必ずいつかはトレンドが出ます。

d.じわじわ下がった場合 △

グルトレが苦手な相場 ジリ下げ
  • 買い子本体→利益確定を繰り返すも、含み損が増えていく
  • 売り子本体→利益確定を繰り返す
  • 買いサポート→含み損が増えていく

買いのグルトレなので、基本的に下落相場は苦手です。ですが、上のチャートのように戻りが大きいじりじり下げる相場の場合は、道中でたくさん利食いが発生するため、勝てないまでも大負けはしにくい展開です。

e.急落した場合 ×

買いのグルトレは急落のみ苦手
  • 買い子本体→あまり利食いにならず含み損が増えていく
  • 売り子本体→利益確定を繰り返す
  • 買いサポート→含み損が増えていく

このパターンのみ、しっかり負けます。売りの子本体は利食いになりますが、買いの子本体と、買いのサポートが両方ともマイナスになります。

いいかえると、このパターンを避ける、あるいはこのパターンになったらすぐに撤退することで、大怪我を防ぐことはできます。

他のリピート系との比較

グルトレは他のリピート系よりは、トレンド予測、相場の方向性をしっかり読むことが求められます。それは、サポート注文があるため。トラリピ、ループイフダン、iサイクル2取引などは、上でいうdのジリ下げパターンでも、普通にプラスになったりします。

そのかわり利益が貯まるスピードは、グルトレに軍配が上がります。グルトレは両建てをしているため、利食い回数が単純計算で倍増します。ただ、両建て時にトレンドが一方向に出たときの損失を補うため、サポート注文を走らせています。

このように、グルトレはリピート系の中ではトレンド予測の重要度が高いといえます。

3.予想さえ当たれば確実に利益を出すためのグルトレ

ここまで見てきてお分かりの通り、グルトレはいろいろな展開に幅広く対応できます。買いのグルトレなら、急落すればさすがに負けますが、それ以外の展開ならほぼ勝ち~ショボ負けになります。

逆にいえば、負けるパターンにならなければ、だいたいお金は増えることになります。

負けるパターンとは、買いのグルトレなら今より下がること。それ以外の、今より上がる、あるいはもみ合ってレンジ相場の場合は確実にお金は増えます。

この展開さえ当てられれば勝てる、という点を活かそうというのが、僕のグルトレ運用の発想になります。

予想が当たっても簡単に負けるのがFX

というのも、FXで上がるか下がるかの予想は、実は簡単です。よく言われる通り、上昇or下降の二択なので、50%の確率で予想は当たります。にもかかわらず、多くの方がFXの世界から退場していくのは、単純に上げ下げが読めるだけでは負けるからです。言い換えると、上げ下げ以外の要素が複雑に絡み合い、これらをしっかりクリアできないと利益が出せないのがFXなのです。

要素とは、

  • いつ上がるか、いつまで上がるかの時間軸の予想
  • いつ買うか、いつ売るかの精密な売買タイミング
  • 利益をどこまで伸ばすか、損失をどこまで許容するかの出口戦略
  • 不測の事態に備えるリスク管理
  • 1回のトレードでどれだけ張るかの資金管理
  • 取引システムをちゃんと使いこなせるかというITスキル
  • 決めたルールを守れるかどうかのメンタルの安定性

このあたりでしょうか。

単純に上がるか下がるかだけというほどFXは簡単ではなく、これらの要素をクリアできないからこそ、なかなか多くの人が勝てないのです。

グルトレで上がるか下がるかの予想にトレードを単純化

このようにいろいろ面倒なことが多いFXですが、そういった諸問題を解決し、上がるか下がるかの要素さえ当たればお金増えるという単純なゲームにFXを落とし込むため、グルトレをチャート分析と組み合わせます。

すでに述べたように、サポートが買いのグルトレなら、今より上がれば確実にお金は増えます。また、上がりも下がりもしないレンジ相場が続いてもお金は増えます。

つまり、上げ下げの予想を当てるだけで、勝てる!というわけです。

4.長期的なチャート分析の考え方

それではどうやって、上げ下げを読むのか。それはもちろんチャート分析です。

FXの分析は大きくテクニカルとファンダメンタルズに分類されますが、僕はファンダメンタルズは気にしません。もちろんファンダメンタルズが重要なことは知っていますが、微妙な知識で臨んでも振り回されるだけですので、あえてチャートのみで分析をするようにしています。いつか勉強する日も来るでしょう。

チャート分析にはいくつかのパターンを採用しています。これらに合致するとき、グルトレを仕掛けていきます。

平行チャネルからの反発

僕が師匠の一人として仰いでいる、蜂屋すばるさんのチャート分析がベースになっています。平行チャネルの上限から売り、下限から買います。

ボリンジャーバンドを利用した反発

もう一人師匠として仰いでいる、鹿子木健さんの必勝パターン1をベースにしています。ボリンジャーバンドの±2σを長くバンドウォークしてから反転したら、その動きを追いかけます。

強力なサポート・レジスタンスの反発を狙う

何年も機能している強力な支持や抵抗のラインでの反発を狙って、これらのラインに背後を守ってもらう形でグルトレを仕掛けます。

運用成績をフル公開中!⇒グルトレEAによる短期的な運用の検証レポート

5.グルトレを動かしている環境

MT4のEAで運用

グルトレにはいろいろな稼働パターンがありますが、現在は羊飼いさんのグルトレEAを使用しています。

理由として、開始と撤退がスピーディーだからです。手動の設定だと、どうしても開始まで2時間くらいはかかりますし、日々のメンテナンスの手間も発生します。また全決済にも少し時間がかかります。

これがEAなら開始は5分、日々のメンテナンスは不要、終了もボタン一発です。

1つのグルトレは数日程度で終わることも多く、さらに同時に3~5セットのグルトレを運用するため、手動では追いつかないんですね。

MT4のEAは外為ファイネストの口座の法人口座です。

VPSでMT4を運用

MT4は家庭のパソコンではなく、VPSというネット上にあるWindowsのような場所で動かしています。VPSは有料ですが、動作が安定していてまず止まりませんし、電気代もかかりません。

運用成績をフル公開中!⇒グルトレEAによる短期的な運用の検証レポート

ABOUT ME
シカウチ
FX雑誌「外国為替」の編集長。FX攻略.comの副編集長として11年間、取材・執筆・編集に携わったのちに独立。トレーダーとして、自動売買中心にFXの運用を行う。