2008年から10年間、日本で唯一の月刊FX情報誌である「FX攻略.com」に関わらせてもらって、いろいろなトレーダーさんの取材をしたり、FX講座を企画、運営してきました。
そうした中でたどり着いた、まず間違いないだろ、という結論がいくつかあります。そのうちの一つは、
FXで勝てる手法=環境認識×有利なポイントでのエントリー×適切な決済
です。
正しく今の相場の環境を認識し、有利なポイントでポジションを持ち、理にかなった決済がルール化されていることが、継続的にFXで勝てる手法の条件であると感じています。実際に自分が関わらせてもらった人たちは、だいだい上記の方程式に当てはまった手法を運用しています。
環境の認識がテキトーだったり、変なポイントでポジション持ったり、決済のルールが曖昧だったりすると、まあ勝てません。
一つ一つ見ていきましょう。
FXにおける環境認識とは、トレンドとレンジの明確な分類
まず環境認識ですが、これはつまり今の相場がどういう環境か、ということです。よくいわれることですが、相場には三つの状態しかありません。
- 上昇トレンド
- 下降トレンド
- レンジ相場
レンジ相場を、さらに細かく分類する考え方もありますが、とにかく「上がっている」「下がっている」「方向感はない」の3パターンのどれかに必ず当てはまります。
そして、トレンドの有無で有効なトレード手法は完全に変わりますし、もちろん上がっているか、下がっているかで売買が逆になります。
つまり、環境認識、トレンドの判断がちゃんとできていないと、その先はもう何もないということですね。
それでは、正しい環境認識とは何か?という話になるのですが、これには絶対的な正解はないです。人それぞれいろいろなパターンがあります。
唯一大切なことは、いついかなるときでも、瞬時に今がどういう環境であるかを即答できる、明確な条件があることです。「うーん、上昇と下降の割合は50%ずつかな」みたいな環境認識では、トレード手法として成り立たないということですね。
有利なポイント=反転orブレイクアウト
環境がしっかり認識できたら、その環境に合わせて、良いタイミングでポジションを持たないといけません。
良いタイミングは、大まかに分けると、相場が跳ね返るタイミング=反転と、相場が加速するタイミング=ブレイクアウトしかありません。
反転は、トレンド発生時なら押し目買いや戻り売り、レンジ相場ならレンジ内に押し戻される動きに乗るときに使います。
ブレイクアウトは、節目になる価格を突き抜けたときに、もっとトレンドが伸びる動きを狙うトレードです。
適切な決済=確実な損切りの実行と損小利大
環境をしっかり認識し、良いタイミングでポジションを持ったら(入口)、次は出口戦略です。
FXでポジションを持ったら、あとはもうどのタイミングで決済するかだけなのですが、重要なのはまずきっちり損切りができること。いろいろ言い訳したりして、損切りをするべきときにできない人は絶対にFXで負けます(リピート系のように、損切りを最初からしないことを前提にした長期運用は除く)。もちろん損切りにも戦略や意味があって、ただすればいいというわけでもないのですが、とにかく損切りに躊躇して損失を引っ張るような人は、100%さよなら組です。
もう一つ大切なことは、損益のバランスがぶっ壊れていないこと。利益と損失の割合は勝率との兼ね合いなのですが、自分が今まで見てきたプロは、基本的には損小利大の人がほとんど全てでした。損切りは早めに実行して損失は小さく、利益は粘って伸ばすというパターンが多数派です。
一番大切なことを一番最初に書きました
この記事は、このブログを立ち上げたその日に最初に書いた記事です。FX雑誌の編集者、ライターとして、たくさんのプロを見てきましたが、ほとんどは環境認識・有利なポイントでのエントリー・適切な決済をすべて満たしています。いいかえれば、この三要素が考慮された手法を使っている人だけが勝っています。
私が現在研究している裁量トレードの手法も、もちろんこの三要素を意識したものとなっています。FXでまだ利益が出ていない方は、この三要素を意識して、自分なりの手法を作ってみてください。